会長挨拶
第76回日本気管食道科学会総会ならびに学術講演会会長
梅野 博仁
久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 教授
第76回日本気管食道科学会総会ならびに学術講演会の開催にあたって
このたび、第76回日本気管食道科学会総会ならびに学術講演会を、2025年11月6日(木)・7日(金)に福岡県久留米市の久留米シティプラザで開催させて頂くことになりました。当教室が伝統ある本学会を主催させて頂くのは1928年の講座開講以来、初めてとなります。まさに身が引き締まる思いと同時に大変光栄に存じております。塩谷彰浩前理事長、香取幸夫理事長をはじめ、役員ならびに学会会員の先生方に心より感謝申し上げます。
学術講演会のテーマは「気食リテラシーを高める」を掲げました。本学会ならではの、多領域に関連する「気道狭窄」「気道乳頭腫」「気管腕頭動脈瘻」「嚥下障害」「反回神経麻痺」「食道癌・甲状腺癌気管浸潤」「ロボティックサージャリー」「3DCG」などを題材に、シンポジウム、パネルディスカッション、特別講演、Master Courseなどを組ませて頂く予定です。また、「US検査」「気管食道シャント造設術」の実技講習も予定しています。学会ポスター中央に示した◇のマークは、第11代理事長の桑野博行顧問が本学会の重要性を示されたお言葉「命の入り口、心の出口」を表現したものです。それを久留米市のイメージキャラクターである「くるっぱ」が中で応援している構図になります。会員の先生方には、各テーマにおける気食に関するリテラシーを久留米の地で高めて頂ければ幸甚に存じます。
久留米市は別名を「ほとめきの街」と申します。「ほとめき」とは、おもてなしを意味する方言です。懇親会では久留米の地ビールをご賞味頂きながら、久留米ならではの特別ゲストによるミニコンサートを久留米シティプラザでお楽しみ頂く予定です。どうかご期待ください。
久留米市の近辺には、詩人 北原白秋を生んだ、川下り・鰻の蒸籠蒸しで有名な水郷柳川や、学問の神様 菅原道真公を祭った大宰府天満宮があります。大宰府天満宮は2027年に道真公が薨去されて1、125年という大きな節目を迎え、2023年より約3年をかけ、124年ぶりに重要文化財「御本殿」の大改修が行われています。改修期間中は御本殿前に大変珍しい「仮殿」が建設されています。3年間しか表出しない仮殿は一見の価値があります。また、天満宮には2005年に開館した福岡国立博物館も隣接しています。どちらへも西鉄久留米駅から電車で片道30分~50分程度の小旅行としてお勧めです。久留米発祥の「とんこつラーメン」の名店食べ歩きは、学会の合間にでも楽しめます。久留米からは湯布院・別府などの温泉地を抱える大分、菊池温泉・阿蘇などで有名な熊本、雲仙・佐世保・平戸など景勝地の多い長崎への交通アクセスも便利です。11月上旬は気候も良く、福岡市とは趣の異なる福岡第三の都市である久留米近郊における秋の筑紫路の味覚と風景をご堪能頂けると幸いです。